ジャズドラマーちぐさ~ジャズな生き方で自分を解放しよう!

ジャズドラマーちぐさ、ジャズな生き方で自分を解放する試みをしています。少し疲れた時、ジャズの名曲と共にジャズな生き方で楽になりましょう。

あたしのおかあさんだから、あたしのおかあさんだけど

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愛は盲目というタイトルなのにサブタイトルが新月に生まれた娘。
歌姫カサンドラの母親としての愛情なのか。
優しくてちょっぴり哀愁漂っていて、そしてなぜか色気を感じる。


それを思ったうえでの今日の話は
今ネットで大炎上中のこの話題

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絵本作家のぶみ氏による「あたしおかあさんだから」の歌詞が
なんかえらいことになっている。
昭和の一昔前だったらこれは牧歌的な育児風景として認められたかもしれないが
平成ももう終わろうとしているこの時代において
根性論全開の忍耐育児論としか見えない。
それだけでなく、歌詞中に出てくるキャリアウーマンの独身女性を侮蔑するかのような内容など
時代感覚とことごとくずれた世界観に激しくアレルギー反応を起こしてしまうようだ。


そんなときにふっと思い浮かんだのが、自分の母のことだ。


私の母は、非家庭的な人だ。
子育てとか家事とか一切苦手だし、仕事してる方が楽しい人。
当時はバリバリ昭和時代、女は家で家事と育児やってろな時代。
でもその頃から母の息苦しさは感じていた。
キッチンに立って料理するよりも、オフィスで電卓でも叩いている方が向いていたに違いない
(当時はパソコンなんて普及してなかったから)。
そうなれば母は今より笑顔になるかもしれない。
子供心に、母を仕事に行かせたかった。


保育園時代は今でいうシングルマザー
当時はシンママなんか珍しい新種だったから毎日ピリピリしてたけど
私と2人っきりだったあの頃は、それでもたっぷりの愛情を感じていた。
給料が入るとすぐに私を着せ替え人形にしたり
夏休みにばあちゃん家に帰ったときはマニキュアやパーマをさせてた。
いつも病気なんかめったにしない私がお腹の風邪で夜通し吐き続けたとき
普段見せないような優しい表情になっていた。
それが、父と再婚して無理やり専業主婦やってた頃は毎日イライラしていたし
私もそれを感じ取って波風立てないように過ごした時期もあった。


ずっと我慢してたんだ、お母さん。
今考えたら全然違うのに、なぜかずっと引っかかってた。
その後に年の離れた妹が生まれて、赤ちゃんがいてしばし平和だったけど
ずーっとずーっと、心の中には母の呪縛から逃れられなかった。


そんな母は今、ジャズドラマーちぐさの一番の理解者。
ライブには必ず来てくれる。
そしてあんたはまだまだへたくそだ、もっと場数を踏みなさい
と、きっつーくもありがたい言葉を放つ。
その一方で、共演プレイヤーや仲間に対しては
うちの娘を今後ともどうかよろしくお願いします
なんて、いつまで保護者やってんだよまったく!な挨拶をする。


母の呪縛から完全に逃れることはたぶん一生できない。
でもそれでいいとさえ今は思う。
ジャズドラマーとしての自分の存在を認めてくれた
それだけで、私は嬉しい。
NEW MOON DAUGHTER