ジャズドラマーちぐさ~ジャズと私と生き方と・・・

ジャズドラマーちぐさの、大好きなジャズのことと生き方について書いてます。

麻薬に溺れる強者たちの悲しくも憎めない姿

黄金期までのジャズミュージシャンに
麻薬依存症患者が非常に多いのは
リスナーたちの間では周知の事実だ。

重軽問わずランダムに10人挙げると

ビル・エヴァンス
チェット・ベイカー
アート・ペッパー
マイルス・デイヴィス
チャーリー・パーカー
フィリー・ジョン・ジョーンズ
ビリー・ホリデー
ジョー・パス
レッド・ガーランド
ジャコ・パストリアス

この10人に共通点があるとすれば
ジャズで生きていく中で
成功を収めてきたという点だ。

何かを創作することは物凄いエネルギーを使う
体も心も神経も。
消費量が激しいということは反動も大きい。
心身ともに消耗し疲れきる。
もう何もやりたくない、考えなくない、動きたくないの3ナイ運動が始まる。

その落差が激し過ぎて
でも成功ゆえに、プロのジャズマンとしてやらなければならない面倒なこともあったはずだ。
曲者同士の不仲、共演NG、殴り合い、金銭問題など。
表向きはクールでドライ
ジャズってカッコイイ思想が生まれることにもなったが
裏の人間関係はロックミュージシャンのそれよりはるかにドロドロだ。
実際、あのミュージシャンはあのアーティストが嫌いとかとにかく曲者ばかりだから
一度気が合えば一生の親友のように仲良しになるが
反面拗れたらもう大変だろう。

そんな気持ちと裏腹にもう少し頑張るために
逃避と現実を調整するべく麻薬や酒で再びエンジンを作動させようとする。
しかしその効果があまりに強すぎて
もっともっと、薬がほしい。
薬がないと死んでしまうくらいにパニックになり
しまいには、薬を食事とし体も心もボロボロになる。
そこから再生した人もいれば
そのまま嵌りこんで終わってしまった人もいる。

当然、死ぬ前には何かの疾患があるから
いわゆるピンピンコロりでは終わらず
痛みや吐き気などに悩まされたはずだ。
苦しみ抜いて疲れ、そして永遠の休みに就く。
激しい炎もいつかは消えるように
燃え尽き散っていったのだろう。

彼らは一生懸命生きた。
ある者は生きるためにもがき苦しんだし
またある者は何度も頭を掻き毟ったことだろう。
ジャズという音楽を生業にすることは
魑魅魍魎とした曲者たちの中でやっていく辛さもあったはずだ。
どうにもクールに見られるジャズという音楽だが
演っている人間はみな熱くドロドロと煮えたぎっていただろう。
でもそれだけ人間くさく、不器用で真っ直ぐで。
そんなジャズミュージシャンたちが大好きだ。