力技の要らない、省エネでメリハリをつける方法を教えてくれる単音サンバ
今回紹介しているのはボサノバ。
しかし大ヒットスタンダードナンバーで
多くのジャズミュージシャンがカバーしてる
なのでご容赦願いたい。
One Note Samba とは文字通り
一つの音のサンバ。
では本当に、たった一つの音だけで成り立っているのか?
(今回は、すぐに確認できるべく、敢えてYouTube貼ります)
https://youtu.be/fIeSmsbCSxE
全然違いました。
むしろ、サビの部分では全ての音階が
ドレミの歌みたいにシンプルで整然と並んでる。
なぜこの曲がこんなにヒットしたのか?!
それは、単音から広がる多音の変化が
シンプルかつ絶妙なバランスでコラボしているから。
曲のメリハリをつける方法では
音量の強弱、リフとソロとサビの展開明確化がよくあるサンプルだ。
しかしこの曲は特別そういうことはない。
音階だけで十分な変化を
力技なく自然にもたらしている。
だから違和感なく、すっと入ってくる。
人間の耳に優しい=聴きやすい=たくさんの人が聴くというヒット作の図式が成り立つ。
毎日食べて飲んで出して寝て空気吸って生きてるけど
どうせ同じことをするならプラスアルファで変化があると楽しい。
大人になるとどうしても、刺激ばかり求めるわけにもいかず
滞りなく無事に一日を送る必要性が出てくる。
でも、寝食衣住と仕事だけしててもなんとなく満たされないどころか
大して肉体も使っていないのに余計疲れてしまう。
そんな時、ネットで見かけがちなこんなトピック
仕事とプライベートのメリハリをしっかりつけて、毎日を充実させよう!
この概念自体は全然間違ってもないけど
ではどうすれば?とあれこれ考える。
散歩する、寝る、美味しいものを食べる
もちろんそれが好きならOKだ。
旅行に行く、ライブに行く、飲みに行く
行動派のどこか行く系もあれば
本を読む、カフェでゆっくりする、家族と過ごす
インドア派ならこういうところか。
どれをするかはその時の気分もあるし
人それぞれの合ったやり方もある。
しかし、今じゃその気分転換方にもいちいち情報が有り余る。
食べ歩き散歩のオススメスポット
休日でもゆったり過ごせる穴場
生きる意味を教えるベストセラー本
とか。選択肢が多過ぎて。
で、それを少し盛ってSNSで発信する。
運営サイドは集客しなきゃいけないのはもちろんだけど
ゆったり過ごせる穴場がオススメスポットになれば当然人も増えてかえってゆっくりできなくなる。
ちょっと息抜きしたい→何かする→情報の選択→スマホでカシャ→SNSに力作投稿
そこに何らかの力技がどうしても加わってしまう。
非日常が仕事、SNS発信が仕事に欠かせない存在なら仕方が無い。
でもそうではなく、会社員や主婦など
多数の人は生活基盤から少しだけ離れることでの気分転換が楽だ。
何かあったらいつでも戻れる距離感で
ちょっと息抜きする。
単音サンバはゆったりした曲調の中で
少しだけ変化を加える。
日曜日の昼、よろしければ聴いてみて下さい。
↑YouTubeに貼り付けたもの
↑ジャズラーにはお馴染み、スタンゲッツ
↑ビッグバンドの多音でやるとこうなる