ジャズドラマーちぐさ~ジャズな生き方で自分を解放しよう!

ジャズドラマーちぐさ、ジャズな生き方で自分を解放する試みをしています。少し疲れた時、ジャズの名曲と共にジャズな生き方で楽になりましょう。

情熱的なラテンの名曲に見る「死を思え、今を生きろ」


『ベサメムーチョ』 (Bésame mucho) 桂銀淑  계은숙
日本人の間でも有名なこのラテン曲。
やはり馴染みのある桂銀淑さんのうたにて。


情熱的で愛らしく色気のある曲
ベサメムーチョ
たくさんキスをしてと迫るように歌う。
これを作ったのメキシコの女性作曲家
コンスエロ・ベラスケスは生年に諸説あり。
ベサメムーチョ
17歳のときに書かれたと言われるが
別の筋では25歳の時という話もある。


ベサメムーチョ、たくさんキスをして
今夜が最後かもしれないから
あなたを失うのが怖いから
だから、お願い、たくさんキスをして


もし17歳だとすれば彼女はキスを経験しておらず
甘い乙女の恋心に焼かれそうな
そんな熱い想いを感じる。
しかしこれが酸いも甘いも知り尽くした
25歳の立派な大人女性だとしたら
意味合いがかなり違ってくる。
単純に大人の女性の愛としてとも
不倫など禁断の愛の歌にも解釈される。


しかし、先日知ったもう一つの説が
ベラスケスがこの曲を作ったかげに
ある悲しいエピソードが隠されているというのもある。
彼女の友だちの夫が
重病で最期の近いことを知っていて
生きてる間に「いっぱいキスして」と求めた夫を見て
インスピレーションを得たという話もあるとか。
だとしたら、悲しく重い気持ちになる。
愛する人の死を間近に感じ覚悟を決める一方で
今を精一杯生きて精一杯愛し合う。


なんだろ、情熱と切なさって紙一重。